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歯ぎしりについて  琉球新報 投稿

沖縄市 松本1ー4ー9 ともよせ歯科 友寄 隆彦

         
 歯ぎしりに対する治療としては、暗示療法や夜間睡眠時に特殊な装置を使用してもらったり、日常のストレス軽減のために自律神経訓練を行うことなどを含めて様々なものがあります。
 それほど原因も多岐にわたり、かみ合わせの異常や日常のストレス、原因不明のものも多くあり、治療としても難しいものが多くなっています。
 歯ぎしりは明らかに異常な状態であり、たった一晩の歯ぎしりによっても極端な場合には歯や顎が相当なダメージを受けることがあります。
 現実に私の患者さんの何人かは、それによって歯が割れたり、顎の関節に異常をきたした人もいます。虫歯や歯周病でもないのに歯が冷たいものに過敏になったり、歯が浮いた感じになったりする人は歯ぎしりによる場合もあると思われます。
 歯ぎしりをする人は以下のことを注意して下さい。
・寝るときは枕を低くするか、バスタオルをまいて首の付け根に あてる。(これは開口しやすくするため)
・昼間あったいろいろな思いを寝るときに持ち込まないこと。
・できるだけ口を半開きにして、力を抜いて眠る。
 いわゆる”あほずら”をして眠る。
・上の歯と下の歯をかみ合わせないように自分に言い聞かせて寝 るように暗示をかけて眠る。歯ぎしりと同じ害のある”くいし ばり”も含めて、歯ぎしりは、睡眠の浅い時に起こるので暗示 療法が奏功することがあります。
・昼間起きている時にも食事の時以外には上の歯と下の歯は接触 させない。
 以上のような暗示療法を行っても効果がない場合に歯ぎしり防 止装置とか、ナイトガード、スリープスプリントと言うものを作り患者さんに使用してもらっています。
 一般的には”歯ぎしり防止装置”(健康保険適応可)と呼ばれる装置を使用してもらいますがその装置は、写真のように上の歯と下の歯との間に透明なプラスチックで作った装置を介在させて、歯ぎしりの音を押さえたり歯や顎が壊されるのを防いだりするものです。
 ただ歯ぎしりやくいしばりは睡眠中の”いびき”とも合併することも多く、その中には睡眠時に呼吸がときどき停止するという”睡眠時無呼吸症候群”の人も含まれていると言う報告もあります。こういう場合には少し装置の作り方を変えて、睡眠中の気道を広げ、気道閉塞を起こりにくくすることを目的とした”スリープスプリント”を作成することもあります。
 また歯ぎしりは、それ以外にも、歯を相当な力で揺さぶることから、歯周病を悪化させる要因にもなっています。歯ぎしりをする人は歯周病の検診も定期的に受ける必要があります。
 以上の治療は、米国だけでなく、日本でも、もちろん沖縄県でも受けることができます。健康保険の範囲内ですので、もう一度お近くの歯医者さんにお聞きになってみて下さい。
 ただし、単純な歯ぎしりではない場合、例えば”睡眠時無呼吸症候群”などは、浦添総合病院の睡眠外来などの専門医の治療を受けることをお勧めします。

歯ぎしりについて その2 

沖縄タイムス投稿

沖縄市 松本1ー4ー9 ともよせ歯科 友寄 隆彦

 歯ぎしりの治療はいろいろな人がいろいろな治療法を試みています。ただ、ここでなぜ、治療法が多種必要なのかと言う点を明らかにしておく必要があると思います。
 それは、歯ぎしりの原因が特定されていないことにその理由があるのです。
 現在、その原因と考えられるものに、1.咬み合わせの異常、2.ストレス、3.中枢神経系の障害、4.薬物の影響 などがありますが、いずれもが臨床的な観察を根拠とするもので、いまだそのメカニズムについては不明なのです。
 それ故、重症の歯ぎしりは、完全に治癒させることは非常に困難で、現状ではこれさえあればOKと言う治療法もないのが現状です。
現時点では、治療はできるだけ、可逆的な治療を用い、障害の重症度に応じた治療法が用いられるべきと考えられています。
 それ故に歯ぎしりの治療として、第一に選択されると考えられる治療法は、ストレスマネージメントならびにスプリント療法だろうと思われます。
 ・ストレスマネージメント
現時点でもっとも認められた原因がストレスですので、無意識の噛みしめや歯ぎしりがしばしばストレスが原因で引き起こされていることを理解してもらい、治療には患者さんの協力が必要になると思われます。その治療として、暗示療法や、カウンセリング、行動療法、バイオフィードバックなどがあります。
・薬物
筋弛緩剤や抗うつ剤等が用いられる場合もあるようですが、この分野は心療内科や精神科などの分野と思われます。
・スプリント療法
一般的には”歯ぎしり防止装置”(健康保険適応可)と呼ばれる装置を使用してもらいますがその装置は、上の歯と下の歯との間に透明なプラスチックで作った装置を介在させて、歯ぎしりの音を押さえたり歯や顎が壊されるのを防いだりするものです。
まとめとして
ご相談の方の歯ぎしりが「疲れがひどい時や深酒をしたとき」に限られている場合であれば、暗示療法とスプリント療法の併用で良いのではないかと思われます。お近くの歯科医院でご相談になって下さい。
ただ、私の診療所では、歯ぎしりによって歯や歯周組織に障害が明らかに見られても「歯ぎしりはしない」とおっしゃる患者さんも多くいらっしゃいます。無意識の噛みしめも含めると歯ぎしりは意外に多くの人にあるものと思われます。

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